バイヤーズガイド

射出成形金型の見積依頼に必要な資料

見積が遅れる原因は、たいてい同じいくつかの情報不足です。金型メーカーが正確に見積るために本当に必要な資料と、それぞれが欠けたときに何が起きるかをまとめました。

Hi-Tech Moulds Factory · 1991年から精密金型を製作

見積が資料に左右される理由

射出成形金型は説明ではなく形状から見積ります。レンダリング上は似て見える二つの部品でも、片方にスライドが必要なアンダーカットがあれば金型費は三倍変わることがあります。情報が足りないとき、金型メーカーの選択肢は二つだけです。仮定するか、質問するか。仮定は後で変わる見積を生み、質問は遅延を生みます。

以下は価格への影響が大きい順に並べています。三つしか送れない場合は、上から三つをお送りください。

金型価格を決める十の要素

項目価格に影響する理由
3D部品データすべてはここから始まります。肉厚、抜き勾配、アンダーカット、パーティングラインはすべてモデルから読み取ります。STEPまたはIGESが最適で、STLは初見の確認には使えますが正確な測定はできません。
取り数(キャビティ数)最も影響の大きい要素です。4個取り金型は1個取りの4倍ではなく通常2〜2.5倍で、必要な成形機のトン数も変わります。
年間数量取り数と鋼材の選定を決めます。年2万個と年200万個ではまったく別の金型になります。
樹脂・合金材料ごとに収縮率が異なるため、鋼材の加工寸法も変わります。ガラス繊維入り樹脂は摩耗性が高く、より硬い鋼材が必要になります。
想定金型寿命つなぎの型ならP20、数百万ショットなら焼入れH13やS136を使います。細部ではなく、鋼材と価格を決める判断です。
公差一般公差なら費用は抑えられ、一部だけ厳しいのも問題ありません。ただし全体を厳しくすると、仕上げと検査の工数が何倍にもなります。
表面仕上げSPI A1鏡面磨き、シボ仕様(MT/VDI番号)、または加工肌のまま。磨きの工数はそのまま費用になります。
ゲート・エジェクタの制約特定の面にゲート跡やエジェクタ跡を残せない場合は、最初にお知らせください。ホットランナーやパーティングラインの変更が必要になることがあります。
ランナー方式コールドランナーは製作費が安く、ホットランナーは初期費用が高い代わりに部品単価が下がります。数量で判断します。
成形機仕様既存の成形機で生産する場合、その型締力・タイバー間隔・エジェクタ配置がモールドベース設計を制約します。

まだ決まっていない項目があっても — それが普通で、待つ理由にはなりません。今ある資料だけ先にお送りいただき、残りは未定とご記入ください。妥当な仮定を置いて見積り、その仮定を明記しますので、仮定が違った場合に何が変わるかを正確にご確認いただけます。

チェックリスト

チェック済みの項目は、これがないと見積れない資料です。

受け取るべき内容

比較に値する見積は数字だけではありません。当社の見積には次を含みます:

見積を比較する際、最後の項目が最も重要です。コールドランナー2個取りを前提にした安い金額と、ホットランナー4個取りを前提にした高い金額は、同じ条件ではありません。

見積が遅れる五つの原因

  1. 3DモデルではなくPDFのみ。図面では断面が取れず、肉厚も確認できません。
  2. 数量の情報がない。数量がないと取り数は推測になり、取り数が価格の大半を決めます。
  3. 基準のない部品に「一般公差」とだけ記載。他部品と嵌合する形状であれば寸法を明記してください。
  4. 誰も触れなかったアンダーカット。多くは解決できますが金型構造が変わるため、見積後よりも初日に共有いただく方が得策です。
  5. どの部品の金型が必要かを示さないアセンブリファイル。

ファイル送付について

ファイル交換の前にNDAを締結できます — 最初のメールでお申し付けいただければ当日中にお返しします。製品データは、その案件を担当するプロジェクトエンジニアのみが閲覧します。

CADファイルが大きい場合は、フォームではなく直接こちらへお送りください: [email protected] プロジェクト名を併記いただければ、ご依頼と紐付けます。

送付の準備はできましたか?

すべてのご依頼は営業窓口ではなくプロジェクトエンジニアが直接確認します。チェックリストを埋めていただくほど、見積の精度が上がります。

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